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ロングロングプロフィール

羅生門

鮭の切身についてる鱗を一生懸命削いでると羅生門で死体の髪の毛抜いてる老婆とシンクロする。切身は良い。切身には瞳がない。瞳がないから何かしらのメッセージを送受信し合うことなく調理は順調。このごろ行き過ぎた動物愛護ブームが到来しているという。何しろデモまで起こっていたのでちょいと耳傾けると「お肉を食べるな!」「動物守ろう!」「週一食からでも菜食に切り替えよう!」何それ。

遡れば旧石器時代(もっと前か?)から今よりもっと効率の悪い手法で生き物を惨殺し、その肉を食べて人間はここまで発達したのだ。ふんわりと言いたいことは伝わるがこれはヒトにとっての自然であり食物連鎖だ。肉食はヒトの伝統であり文化であり生活の軸なのだよ。今更さあ、もう遅いよ。どれだけの犠牲の上にこの生活が成り立ってんのかわかるでしょ。肉も野菜も虫も魚も生きていて、みんな痛かった、それに熱かった。冷たかったし、孤独だった。でも肉も野菜も虫も魚も同じように別の生き物を食べて生きてきたのだよ。いいのだよ。生きていたいと思うなら、いただくことは悪じゃない。

余談。近年見かけるヴィーガンレストランで、肉の食感を大豆で表現!まるで本物の肉!のようなコピーのデカデカ入ったメニュー表を目にするたびに、(菜食主義を名乗りつつも肉を食べたいという心が死ぬことはないのだね)と複雑な感想を持つのさ。各位、正直に。